困難を味わう

困難な状況に陥った時、あなたはどんなふうに考え、どうしますか?

解決法がないような気がしたり
絶望的な気持ちになったりするでしょうか?

仕事がうまくいかない時
人間関係で躓いた時
必死に勉強したのに試験に落ちた時

自分はなんて駄目なんだろうと思ったり
投げ出してしまいたいと思ってしまうかもしれません。

困難な状況に直面すると、自分がその中で何ができるかを考えるよりも前に、不安や恐怖に圧倒されてしまい、その状況に立ち向かえないと感じてしまうように思います。
人間は本能的に不安を察知して回避する習性を持っているので、脳の中の危険アラームが発動するのかもしれません。

しかし、困難にはそれ以上の良いことも隠されているようにも私は思います。

以前、grytteのグループカウンセリングで「自分軸を探すための自分史プログラム」というものを行い、参加者同士で成功や挫折も含めたこれまでの人生について語っていただきました。
そこで語られた参加者のエピソードは、成功よりも失敗や挫折の方が気づきが多く、参加者の方々はそれらの経験の後には、失敗や挫折に基づいた工夫をしていたり、次の一手を打っておられました。
そして私自身も同様に、失敗や挫折の経験がいつも自分を成長させ、強くさせているように思います。

「あなたの成功体験を教えてください」と質問されたら、私は失敗や挫折の経験を答えると思います。
なぜなら失敗や挫折、そしてそこから這い上がるための工夫には、気づきと喜びがたくさんあり、それこそが成功体験だと思うからです。
つまり、成功と挫折はほぼイコールなのだと私は思っています。

私の失敗ルーティーンはこんな感じです。

ある状況でどうしたら良いか分からない。
とりあえず思いつくまま行動してみるけれど失敗して恥をかく。
でも失敗してみたら、何がいけなかったのかのヒントが見える。
恥をかくことで、度胸がつく。
度胸がついたら、失敗や挫折へのハードルが下がる。
何度も失敗して工夫してを繰り返したら、少しずつだけど結果につながる。
そして、失敗しても挫けなかった自分への自信がちょっと積み重なる。

おそらく、失敗や挫折なしの成功など、ないのではないかと思います。
もしそれらがなく成功したとしても、そこに喜びは伴わないし、成功とも感じないのではないかとも思います。
皆さんの相談を聴いていると、失敗や挫折を過度に恐れたり、避けたりすることが多いように感じます。

しかし、あなたにもし達成したいことがあって、その前に立ちはだかる困難な状況の中にいるとしたら、
それは、たくさんの可能性の中にいるということだと思うのです。

とはいえ、不安や恐怖に圧倒されている時は、目の前の問題をとても大きな壁のように感じてしまいます。
しかし、どんな問題も小さく分解していけば、できないことなどありません。
自分が取り組める問題になるまで、小さく小さく分解して、ひとつひとつ取り組んでいけば良いだけです。

さて、あなたの前にはどんな困難が立ちはだかっていますか?
その困難による不安や恐怖に押しつぶされそうになったら、私たちと一緒に、その困難を乗り越えるための作戦を考えてみませんか?