承認欲求に振り回されない

誰かに褒めてもらいたい。
自分のことを認めてもらいたい。

それは、承認欲求と言って、人間が持つ自然な欲求です。
特に現代社会においては、SNSの普及などにより、承認欲求が高まりやすい環境になっているのかもしれません。

もちろん、誰かに褒めてもらったり認めてもらったら嬉しくなるし、自信にもなりますよね。
それをモチベーションに頑張れることもありますね。
そのように、承認欲求は決して悪いものではありませんし、完全に手放すことはできないものだと思います。

しかし、誰かから認めてもらうことを追及し、「あの人から認められたい」「世間から認められたい」といった他者の評価によってしか満足が得られなくなると、自分はどのように他者から見られているのかを基準に行動するようになってしまいます。

それは、自分で自分の人生を生きているというより、「他者にどう見られるか」を判断軸として生きる人生になってしまいます。
そして、承認欲求に支配された人生になってしまい、誰のための誰の人生だか分からなくなってしまいますね。

たとえば
「あなたはこんなところが素敵」
「あなたは頑張っている」
「あなたはきっとうまくいく」
こんなふうに誰かから声をかけてもらえたら、何かに踏み出してみようと思えるかもしれません。

しかし残念ながら、他者は自分が自分に対して関心を持つほどには、関心を示してはくれないものです。
他者があなたがほしい言葉を掛けてくれることは、なかなかないですよね。

それなのに、なぜか私たちは他者の態度や言葉の中に自分への承認を探そうと必死になってしまいます。
それは、手に入る可能性が低いものが偶然降ってくるのを待つように効率の悪いことだと感じます。

ですので、誰かに褒めてほしい、認めてほしいと思った時には、自分で自分を褒めてみてください。
これは決して自分への慰めではありません。

上記のような言葉を自分にかけて自分を褒めることで、自分をご機嫌にさせ、意図的に自分に行動を起こさせるのです。

私たちの行動は、潜在意識にかなり左右されています。
潜在意識は思い込みと現実の区別がつかないという特徴があります。
そして、私たちの脳は、思い描いた通りに私たちを行動させようとするところがあるのです。

活躍しているスポーツ選手が小学校の卒業文集で、将来どうなっているかを記述し、その通りになっていることがよくありますよね。
自分の良いところに注目したり、なりたい自分を何度も思い描くことで、私たちはその思い描いた姿に自然と近づくようになるわけです。

つまり、自分を褒め、なりたい自分になれるように自分で励まし続けることは、目標を達成するための手段なのです。

それでもやっぱり誰かに認めてほしいと思う場合は、あなたが先に誰かのことを認めてあげる言葉をかけてみてください。
なぜなら人には、誰かに与えられた時、お返しをしたくなる性質があるからです。

これは文化人類学で証明されている、「互酬性」という概念です。
これを利用して、自分がほしいならば、先に自分から与えてしまえば良いのだと思います。

与えてもらえないことに悲しくなるならば、自分から与えることで、自分にもお返しが返ってきて嬉しくなれます。

このようにして、自分を認め、誰かを認め……
それを日々行っていたら、誰かの判断軸や承認など必要なしに、自分の力で自分のほしいものを手にいれられるはずだと思います。

さて、あなたが認めてほしいことは何でしょう?
そこに向かっていこうとする自分を思い描き、日々の些細な頑張りを自分で褒める習慣をつけましょう!

「そんなの無理!」と思った方は、ぜひ私たちのところへ来てみてください。
きっと楽しく練習できると思いますよ。