散歩のススメ

あなたはストレスが溜まった時、どんなことをしますか?

ストレスが溜まっても、何も対処しないでいると、身体や心の調子が崩れてきますよね。
ですので、そうならないように普段から自分なりの対処法を用意しておきたいですね。

前回のコラムでは、「はげましセット」について少しご紹介しました。
カウンセリングのなかでは、「コーピングリスト」というリストを作ることがあります。
コーピングとは、ストレスに対処するための行動のことを言います。

コーピングには大きく分けて3つの種類があります。

1つ目は、問題焦点型と呼ばれるコーピングです。
これは、ストレスとなっている問題を根本的に解決するために、問題そのものに働きかけ、解決を図る方法です。
たとえば、職場の人間関係がストレスとなっている方が、環境を変えるために転職するなどがこれに当たります。

2つ目は、情動焦点型と呼ばれるコーピングです。
これは、問題そのものに焦点を当てるのではなく、自分自身の考え方や感情に焦点を当てて、物事の受け止め方や感じ方を変えていく方法です。
カウンセリングはこれに当たりますね。

3つ目は、ストレス解消型と呼ばれるコーピングです。
これは、ストレスとなっている問題から離れることです。気晴らしをしたり、リラックスできることを行う方法です。
たとえば、友人と遊びに行く、ヨガやアロマセラピー、美味しいものを食べるなどがこれに当たりますね。

ストレスを感じた時も、積極的にコーピングを用いておらず、ストレスに晒されっぱなしになっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

3つのコーピングの中で、誰でも取り入れやすいのは、ストレス解消型のコーピングではないかと思います。
問題解決も難しいし、考え方を変えるのも難しい! と思う方は、まずはストレス解消型のコーピングを試してみることをおすすめします。

その中で、春爛漫なこの季節におすすめしたいのが、散歩です!
外の景色、木や花を見たり、匂いを嗅いだり触ったりするだけで、リラックス効果が得られると言われています。

人類は長い間自然環境の中で生きていたので、私たちは本来自然環境に適した身体を持っています。
ですので、現在のような人工的な環境で生活することは、知らず知らずのうちにストレスとなっているのです。
私たちが自然を見て何だかほっとするのは、遺伝子に組み込まれた反応といえるそうですよ。

数々の研究がそれを支持する結果を示しています。

花を見た時に自律神経の活動がどうなるか調べた実験があります。
これによると、花を見ると、リラックス時に高まる副交感神経の活動が亢進し、ストレス時に高まる交感神経の活動が低下したという結果が得られています。

また、森の中を15分歩くと、コルチゾールというストレスホルモンの濃度が低下し、副交感神経の活動は高まることが分かっています。
森の中というと都会に住んでいる方は難しいように感じてしまいますが、公園などでも同様の効果が得られるそうです。

grytteのカウンセリングルームの近くで、まさに今おすすめしたい場所は、横浜公園です。
横浜スタジアムの横の公園で、チューリップが咲き誇っています。
とってもたくさんで色とりどりでキレイですよ。

先日、カウンセリングに来てくださった方におすすめしたら、早速カウンセリングの後に行って来られたそうです。
久々にたくさんのチューリップを見たら、感動して幸せな気分になったそうです。
「仕事ばかりに気を取られて、そういうところに目を向ける余裕がなかったけれど、こんなにきれいなところがあったんだ」と仰っていました。

気分が晴れない時、
ぐるぐるとネガティブに考えてしまう時、
でも、自分と向き合う気にならない時、

そんな時は、考えるのを一旦やめて
外を歩いてみませんか?

普段目を向けていないところに目を向けてみたら
思いがけない発見に出会えるかもしれませんよ。