自立について思うこと
自立という言葉を辞書で調べると「他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。」「支えるものがなく、そのものだけで立っていること。」とあります。
しかし、生きていると様々なことに直面しますよね。どうしようもなく不安な時もあるし、解決策が分からない時もあります。怪我をしたり病気になって誰かの手助けが必要な時だってありますよね。そんな時に必要なのは、誰かに助けを求められることであったり、それで良いと思える関係性を多くの人と築けることではないかと思います。
ところで、日本人の15〜39歳の各世代の死因の第1位は自殺(厚生労働省「2020年版自殺対策白書」より)であるのを知っていますか? 先進国(G7)の中で、15〜34歳の年代で死因の1位が自殺なのは、日本だけです。
この背景には、周囲の人に気軽にSOSを出すことを躊躇して限界まで自分で抱え込み、自分の努力で何とかしようとするような日本人の特徴もあるように思います。忍耐強く自分の力で何とかしようすることは素晴らしいことである反面、そのことによって解決策が見出せないまま苦しい思いを独りで抱えてしまう人が多くなってしまうのではないかと思っています。
辛い時や、不安な時、困った時は、誰かの力を頼って良いのではないかと私は思います。「それは辛いよね」と理解してくれる誰かがいるだけで、気持ちはだいぶ楽になりますし、一緒に解決策を探ってくれる誰かがいたら、先の見えない状況でも出口を探すことを諦めずにいられるかもしれません。
つまり、自分が自分として進んでいくには、時にはそれを支えてくれる誰かが必要であり、そのことを堂々と受け入れて良いのではないかと私は思います。